Glück im Unglück
昨日の練習中、倒れた時に手のつき方が悪く、右腕の肘から先が反対側にいった。
ピキピキ聞こえたのと同時に、それなりの痛みが走った。
終わった
と思いつつ、コーチと共にピッチを出た。
監督やスタッフが電話をし、約15分後に救急車が来た。
病院に着き、1〜2時間経った頃にレントゲンと診察が終わる。
無事、骨に異常が無い事を知る。
救急車に乗ったのは今回が初めて。
痛みがひどくなりつつも、病院で待つしかなかったこの体験は自分にとって貴重なものであった。
もちろん、こんなことは二度と経験したくないが、サッカー選手である以上、怪我とは常に隣り合わせである。
それを含めて、俺はサッカーをする。
出来る事は何か。
出来ない事が多くなってしまった現状で考えるべき事である。
今回はサッカーを休まないといけない分、少し長めに書く事にした。
テーマとしては3つで、
サッカー選手について意外と知られていない事、
そして自分の事について書いた。
今回の記事の最初のテーマは、
サッカー選手のスケジュールについて
このテーマにした理由はもちろんある。
ここオーストリアに来る前に3ヶ月ほど日本に滞在していた。
その間に色々な人と会う機会があり、また話す機会があった。
その中で、
友達でサッカーをしている人がいない、
知り合いはサッカーをしていない、
というのを聞く事が少なくなかった。
テレビやネットで見るトップアスリート達の情報は普段から目にするだろうが、そのアスリート達のスケジュールや、どういった日々を過ごしているのかというのは意外と知られていないと感じた。
そこで、このテーマである。
先に簡単に言ってしまうと、
サッカー選手の1日平均の練習時間は1時間半〜2時間
試合は基本的に週1回
これだけしか活動してないの?
と何度言われたことか。
ただ、これが基本的な練習時間と試合の頻度である。
なので練習の日で言えば1日のチームでの活動は基本的にMAX2時間。
それ以外は基本的にフリーになる。
このフリーの時間を利用して、筋トレをしたり語学を学んだりとサッカー以外での活動も可能になる。
もちろん、シーズン中かオフシーズンかでも変わってくる。
またカップ戦、代表ウィーク等が加わり変則的になることもあるが、シーズン中は基本的にこれで進んでいく。
ちなみにシーズン開幕前の準備期間では、1日に練習が午前と午後の2回あり、筋トレとランニング、サッカーのトレーニングと、ハードにやる事が基本で、それが休みなく1週間続いたりする。
もちろんハードだが、長いシーズンを戦う上で大事なカラダ作りは、こうやって追い込む。
シーズンに入ってしまえば、最初に書いたようなスケジュールになるので、選手は週1回、または週2回の試合に向けてベストなコンディションを作る為に毎日調整していて、全世界的に基本なのが、このプランになる。
2つ目のテーマとして金銭面の話をすると、
誰もが知っているメッシやロナウド、本田選手や長友選手は言うまでもないが、
海外の下部リーグで普段戦っている選手や、日本のプロリーグでもJ3以下の選手達は、クラブからの給料だけでは生活出来ずに、サッカー以外でのバイト等でお金を稼がないといけない事が多い。
(チームによって給料も違うので、下部リーグでもクラブからの給料だけで生活している人も当然いる。)
その為、仕事やバイトをしてから練習をしたりするのでかなりハードであるし、そこからステップアップしていこうと考えている場合、サッカーだけで生活している選手に勝つというのは、想像してるより難しいのかもしれない。
(もちろん、それでもステップアップしている選手はたくさんいるし、そういう選手がサッカーだけで生活していくようになる事は既に多くいるが。)
アジアの国々に日本から選手が移籍していくのも、金銭面で充実しているからという面が大きいと思われる。
アジアの国々が金銭面が良いというのは割と有名で、そこで契約、プレーしたいと考えている選手は世界中にいて、そうなると戦う相手は変わってくる。
世界各国の選手と外国人助っ人としての枠を奪い合う事になる。
まだ自分はヨーロッパでの戦いしか知らないため、アジアの話は詳しくは出来ないが、聞ける機会があれば、知り合いを通して詳しく知りたいところである。
そして3つ目のテーマとして、
なぜ自分はヨーロッパなのか
自分がヨーロッパでサッカーを続けているのは、レベル的に日本より上だと思うのもそうだが、下部リーグからトップリーグへの移籍を考えた時に可能性を凄く感じているのと、日本と比べて生活しやすいという面が大きい。
実際ドイツでプレーしていた時は、夏と冬の移籍期間に入る度に、いくつかのチームから移籍の話をもらっていた。
新聞やサッカー専門のサイトで名前が出たり、知り合いが増えて名前が広がっていくことは、日本と比べると明らかに多い。
それとレベル的に日本よりも上と書いたが、
自分がここ5年間ヨーロッパでプレーし、オフシーズンに何度か帰国した時に日本のチームに混ざり試合や練習をする事が多いのだが、その時に感じるプレーの早さ、フィジカルの強さ、というのは海外で感じるそれとは明らかに違うのである。
そうやって自分の成長を感じている。
俺はヨーロッパで勝負する事によってレベルアップ出来ているというのが年を増すごとに実感している。
そういった実体験、語学力を伸ばす事を含めて自分はヨーロッパにこだわってプレーしているし、これからもヨーロッパで上を目指していくつもりだ。
このブログで良い報告が出来るように日々成長していく。