Gleich dreißig Grad
去年の今頃は日本で、バイトして終わってから筋トレとランニングの毎日を送っていた。
ドイツから帰国した後で、次の移籍に向けて色々と探っていた段階だった。
当時はバイトの行き帰りだけで嫌なくらい汗をかいていたと思う。
ドイツにいた時は冷房が無く、家の中はひたすら暑さに耐える日々だったのを思い出す。
朝起きた時は割と涼しい感じだが、いつも通り筋トレをするとトレーニングウェアがびちょびちょになるくらい汗をかき、シャワーを浴びて外へ出てもまた歩くと汗をかく。
夜もシャワーを浴びてからストレッチするとその間にまた汗をかいて汗がひくまでゆっくりしてからベッドに入るような感じだった。
ヨーロッパでは夏の方が天気の良い日が多く、サマータイムで日も長く最長で夜10時くらいまで明るい時がある。
気分的には良いものの、自分にとっては朝と夜に行う筋トレとストレッチの時間が少し嫌になる季節だ。
蚊とハエは日本よりも大きく多い気がするし、そういった面で自分はどちらかというと寒い方が良いと思うようになった。
もちろん、夏も冬も良い面もあれば悪い面もあるが。
日本にいた時はあまり感じなかったが、季節や天気で人の感情が左右されるように、夏になれば気分や感情も上向きになるとヨーロッパに来てからは強く感じるようになった。
周りの人達がそうであるからなのかもしれないが、そういう変化にも適応していける方が良いだろうし、あまりそういう変化にすぐ適応出来ないのが自分なのだが、そういう流れや波に乗れる事も大事だと思う。
ドイツでプレーしていた時、今でもよく思い出す試合があるのだが、その試合は相手が特別強い訳でもなく、自分のチームは負傷者が続出し少ないメンバーで挑んだ一戦だった。
試合はアウェイで結果的に3-3の引き分けに終わったのだが、かなり白熱した試合で今まで見てきたのとは違った凄いプレーをする選手が何人もいたのだ。
あれは確実にメンタル面での違いがあり、ゾーンに近いものがあったのではないかと思う。
自分はその熱さや流れ、雰囲気にそこまで乗れていなかった。
プレーこそ悪くはなかったものの、得点した選手や戦っていた選手と比べれば自分はその試合に入れていなかったのだと思う。
そういう時に"入れる"選手というのはやはりメンタル面でもプレー面でも強い選手でなければならない。
常にそれが出来るのがベストだが、やはりその時の気分や状態、雰囲気、環境などでもバラツキはあると思うが、やはり上に行くにはそういったところで"入れる"事が大事で乗り遅れていてはダメだ。
ダービーや因縁の相手との一戦、負けられない状況、勝たなければならない時、というのが日本にいた時に自分はそこまで経験出来ていなかった。
今では多少なり成長したとは思うが、その状況、試合にならないと確信は出来ない。
そういうところで得点出来る選手、戦える選手は必ず成長していくだろうし、そういうところでやっていける選手になりたい。
今年の夏は周りよりも熱く上がっていきたいし、そう出来るようにやれる事はやっていきたいと感じた。
毎朝トレーニングウェアとマットが汗で嫌なくらい濡れて気分は下がるが、終わった後の爽快感と充実感で気分を上げ、また練習に準備していく。