KentaSato’s blog

欧州蹴球日記 in Croatia

海外経験とJFLを観た個人的感想


簡単に書くはずが、先日JFLの試合を1試合観て感じた事が多かったため、それを長めに書いてしまったが、最後まで読んで欲しい。


今回はクロアチアでの経験を通して感じた事と、そこから思った自分の日本サッカーへの意見を書いていこうと思う。



・ファウルの捉え方



自分がヨーロッパに来て最初にプレーした国はクロアチアだ。


日本ではサイドでプレーする事が多く、ドリブルを武器に勝負していくつもりだったが、クロアチアではボランチ、トップ下など真ん中のポジションでプレーする事が多く、守備で求められる事も少なくなかった。

そしてこの守備面が自分にとって厳しい課題であり、成長した部分であった。


そこで「ファウルの捉え方」である。


普段から練習や練習試合を見ているチームメイトや友達にファウルしろ、イエローカードを貰え。

と口酸っぱく言われていた自分は、正直鬱陶しく思っていて、ファウルせずボールを取るという事に執着していた。


日本でしかプレーしていなかった自分にとって、ファウルは良くないことで、ファウルせずボールを取る事が美学のようだった。

もちろんファウルせずボールを取る事が1番なのは当たり前なのだが、考えが甘かったのだ。


実際ボランチでプレーする事が多くなり、守備面での役割が増えた事で自然とフィジカルコンタクトも多くなった。しかも相手は細い日本人でなくゴツいクロアチア人なのだ。ファウルしないようにいっても軽く飛ばされてしまう。

そして何度も対峙していくうちに考えを変えなければならないと思い、散々言われていた"ファウルしろ"を実行したのだ。


ただ小さい自分がゴツいクロアチア人に思いっきりぶつかったところでファウルにはならなかったし、それくらいでいかなければ渡り合えないという事も分かった。


もちろん、ファウルの数は増えたしイエローカードも貰ったのだが、周りの評価は上がり、そうする事で自信を持てるようにもなった。


ファウルしていく事で、相手のカウンターチャンスを潰したり、上手い選手をファウルで止めるのも技術なのだと知った。


実際ファウルで止められれば何も出来ないのだ。

退場するまでやれば問題だが、ファウルで終わるかイエローカードくらいなら、それは技術と言って良い。


自分はこの"ファウルの捉え方"が変わったおかげで自信と成長を手にしたのだ。



・JFLを観て


先日、日本に滞在していた時に大阪でJFLの試合を観た。


自分は海外生活が長くなり、テレビで観るのはチャンピオンズリーグブンデスリーガでJリーグを観る事がほとんどなくなっていたため、楽しみであったのだが、正直に言って失望した。


・プレーの緩急の無さ

・判断の悪さ

・審判の質の低さ


簡単に言うとこの3点で、

まず「プレーの緩急の無さ」というのは、ゲームを通してのテンポが常に一定というところで、観客はまるでテニスや卓球を観ているかのように首を振りながら観なければならなかった。


選手は前に後ろにシャトルランをしているようで、まるで緩急が無い。

60から80にギアチェンジするのと、0から100にするのではスピードの感じ方が違うのは明らかだが、その使い方が分かっていないように感じた。

また攻撃→守備、守備→攻撃の切り替えが常に一定なため、ゴール前で力を発揮出来ていない事が明らかだった。

シュート、センタリングの質が低すぎる。



「判断の悪さ」は、おそらく監督やコーチに言われた事しかやっておらず、言われた事が出来ない場合は試合に出れない日本の悪い環境からきているようにも思えるのだが、

例えばFWが守備に走り回るのは悪くない。

だが、FWの本来の役割は"点を取る"事なのだ。

その役割に徹した上で、守備が出来る、チームの為に走れるというプラスアルファがこなければならない。

自分が観た試合でFWがゴール前にいたシーンはほぼ見れなかった。


日本が常に決定力不足と言われているが、FWのせいではなく、日本サッカーそのものから変えなければ問題は解消されないと思われる。



「審判の質の低さ」

海外でプレー経験がある人なら特に感じると思うのだが、ファウルの基準が違いすぎる。

ほんの少し当たっただけでファウルになるため、選手がファウル出来ないと言っていい。

ファウル基準を変えなければ、いつまで経っても世界と戦えるフィジカルはつかない。




まだまだ言いたい事はあるのだが、クロアチアでの経験とJFLを観た感想を同じ記事に書いたため今回はここまでにする。