KentaSato’s blog

欧州蹴球日記 in Croatia

少しブラックな話



自分はいつも寝る前は自然と未来の理想の自分の姿や良いイメージを思い描いているのだが、何故か昨日の夜は過去の嫌な事を思い出していた。


もしかしたら無意識にネガティブな事を考えているからなのか、当時のような嫌な感情を今の状況に重ねているのか分からないが、思い出した事も何かの知らせなのかもしれないと思い、今回その事を書く事にした。


ブログを始めてからもう1年ほど経つのではないだろうか。

ひたすらに書き続けてきたが、Facebookや何かニュースなどを読む時にどのような言葉遣いかを意識するようになったし、また誰かにメールを送る際に以前よりもスラスラと書けるようになったのは成長したところだと思う。


とりあえず言いたい事をポンポン書いてしまうところと文の構成などはまだまだ改善が必要であると感じている。


では、昨日自分が思い出した嫌な過去を書こうと思う。




自分は専門学校を卒業し、東京都リーグに所属するチームへ入団した。


何故そのチームに入団したかと言うと、自分が専門学校を卒業するタイミングで、そのチームが会社と手を組んで海外へ選手を輩出する活動を始めたからだ。


まず入団テスト(練習参加)が初めてのコンタクトだったが、その時に聞いていたのはこうだ。


海外でプレー経験のある選手や現プロの人たちの協力があり、1年間リーグ戦を戦いながらそのリーグの試合で自分のプレー動画を作る。


その動画を海外のチームへ送り、トライアルなどではなくすぐに契約、入団する事が目的である。



海外でプレーする事に憧れていた自分にとってはチャンスであり、これほど良い場所はないと思った。


だが、正式に入団してから数日、数週間経った時に会社との面談の場が設けられた。

その時に聞いた事が入団する前に聞いていたこととは違った。


まず、プレー動画を送っただけで契約する事は不可能で、トライアルは必ずする事になる。


リーグ戦は戦うが、ビデオは撮らない。


1年間は海外経験のある人達からの指導などで海外を意識した球際や戦術理解度を上げる事が目的。



この時点で少しは不満に思ったが、それでも海外を目指してバイトとサッカーに毎日一生懸命だった。


朝7時から9時まで練習し、帰宅してから夜までバイトの毎日。

この1年間は自分にとって苦しく、また長く感じるものだった。



ヨーロッパ希望で、自分は以前からドイツへ行きたいと考えていたのだが、会社の人に言われたのは2択で、オーストリアモンテネグロ


自分的にはオーストリアに行きたかったが、お前はモンテネグロだということで何故かモンテネグロに行く事になった。

プロとしてのキャリアを重ね、それが有利に働く事と小さい国のトップでも見られる数は多くチャンスがあるとの事だった。



モンテネグロに行ってからはトライアルまで時間があり、日本人だけで練習をしてコンディションを整える日が続いた。


会社の人は自分に、家や給料など余裕のあるチームへ行かせたいと言った。

他にも自分より若い選手が参加しており、その選手達には給料面は目を瞑ってもらうとの事だったが、自分以外の選手に健太は給料を貰うと調子に乗るからアイツには給料は出させないと言っていたらしい。



当時、ライセンス関係の問題を抱えたチームが多くあり、自分を含めた何人かの選手は契約寸前でプレー出来る可能性が消えてしまった。


何人かはそこからアジアの国に行ったり、日本へ帰国したりしたが、自分ともう1人はクロアチアに行く事になった。


会社の人の車で何時間もかけて国境を越え、やっとの事で到着したのだが、練習や試合は参加せずチームとの契約が成立した。


その際に車での移動費と会社の人のホテル代という事で数万円を徴収され、保険代やビザ代など言われるがままにいくらか支払ったのを覚えている。


シーズンが終わり、話は来シーズンの事になるのだが、監督からは是非来シーズンもと言ってもらえた。


会社の人とのプランはこうだ。


クロアチアから日本へ帰国し、休息してからモンテネグロへ行きコンディションを整えてからクロアチアへ戻ってくる。



日本で会社の人と面談をしてからモンテネグロへ向かう事になったのだが、モンテネグロへ渡る前日に会社の人に連絡を取った。


明日モンテネグロへ行きますが泊まるところを教えてもらって良いですか。


すると電話が鳴り、こう言われた。


俺はお前がモンテネグロに来るとは聞いてないぞ。

もしモンテネグロに来るならそれはトライアル扱いや。

1000ユーロ払わないならお前はモンテネグロで泊まるところは無い。



会社の人同士でも連絡は取れておらず、まさかの事だったが何とかモンテネグロに着いた。


そこではコンディション調整との事で、自分はまた来ていた日本人達と練習をしていた。


そこで現地のコーディネーターの人にこう言われた。


健太、コンディションが良さそうだね。

良いチームがあるんだけど、そこに挑戦してみないか?給料面も良いし行く価値がある。


すると、会社の人がすぐにこう言った。


お前はトライアルの選手じゃない。

クロアチアには戻るチームがある。

他の選手が優先でお前は今回練習参加はさせられない。


トライアル扱いだと言われて金を払わされたあげく、良いチームを紹介してもらえたと思ったらその資格は無いと言われたのだ。



結局、自分は1人の選手の付き添いといった形で別のチームの練習参加をする事になった。


結果的にそのチームが自分を欲してくれた事、またそのタイミングでクロアチアのチームのプレジデントが逮捕された事で、チームが解散され戻るチームが無くなったのも要因だがモンテネグロのチームへ入団する事になった。


自分を含め日本人3人で所属する事になったのだが、自分は主力として最初から戦い、1人はサブ的な扱いながらも毎試合出場、もう1人はほぼ出場が無いといった感じだった。


ただ自分は怪我をしてしまった事で調子を落としたりと、何試合かベンチで終わった事や2人の日本人もあまり評価されていなかったという事で、シーズン途中で日本人3人は急遽クビという事になった。


ベンチやメンバー外での時を過ごし、怪我が良くなってきた週の試合でフル出場を果たした次の日の出来事だった。



会社の人とも話したが、結局どうする事もなく日本へ帰国する事になった。


そこからは特に何の連絡も無く、自分はどうするか考えていたのだが、その時にドイツのチームが選手を探しているとの事で、自分はドイツに行く事にした。



契約が決まるかどうかとなった時に、自分の籍がどこにあるかというと、モンテネグロのそのチームだったのだ。


しかも自分がプレーし、クビになったそのチームではなく、他のチームからのレンタルという形だったため、プレジデントや監督、コーチなど誰も知らなかったのだ。


当時そのドイツのチームとのコンタクトは別の代理人だったのだが、その代理人も籍の事や以前の事は分からないし自分の責任ではない。お前が処理しろとの事で何もやってくれず、また自分がその会社との連絡を取らなければならなかった。


その時に会社へ連絡すると、

お前は勝手に違う代理人を使った。

今更そんな事言われても知らん。

勝手にしろ。


のような感じであしらわれた。


結局、レンタル元のチームというのが、日本人が所属しているチームで、その人のLINEを教えてもらい、その人にお願いしたのだが結局会社の人と連絡を取る事になり、無事に籍の事や登録関係は解決した。



自分の知識不足、実力不足と言えばそうなのだが、さすがに自分への対応は酷いものがあったと思う。


今更これを書いたところで金や時間が戻ってくる事もないが、自分がこういう経験をしたということ、こういう会社や代理人がいるということを知っていて損はしないと思う。


こういった経験の上でドイツやオーストリアでのチームは自分で決めているが、それもさすがに限界はある。


もちろん実力社会であり、自分に圧倒的な実力と結果を示してさえいればこんな経験しなくて済んだと思うし、現状もこうではないだろう。


ただこういった過去があって今の自分がある。

まだ何も結果は出せていないがなるべく早く結果を出し、笑い話を増やせていけたらと思う。